風の示す場所へ.16


「これからはきっと幸せにする。俺の恋は、ずっと昔から続いているから」

初めて知った恋だったから、終わりなんてまだ見付からない。

むしろ日毎に強く熱く燃え盛る。

幸せにしたい。

愛しい存在を。

こんな自分に、いつも微笑みを向けてくれる存在を。

沢山傷付けて、辛い思いをさせてしまったから、それより多く。

「幸せにする。二人なら、何処へだって行ける気がするよ」

風が吹き抜ける場所へ。

いつか夢見てた場所へ。

世界をそこから見下ろすような、広く高い場所へ。

「有り難う、こんな俺を選んでくれて。ずっと一生、宜しくな、マイヤ」

「はい、こちらこそ宜しくお願いします。シズマさん」

何処までも行こう。

これからの将来、待ち受けているかもしれないどんな悲しみも歓びも分け合いながら。

幸せになろう。

二人一緒に手を取り合って。

夢を叶える事を、恐れず信じながら。

幸福な時間を過ごそう。

そしていつか、二人が歩んだ道を思い起こした時。

きっとその流した涙は、沢山の想い出は、宝石のように輝いているだろう。











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