02


荒れた世界の中、変わらない様子で建っているビルを見て安堵の息をつく。

以前来た時より更に悪くなっている筈の環境でも、まだ持ちこたえていてくれたか。

ほっとすると同時に、恐ろしくもなる。

人々の暮らしを維持する為、あの地で眠る少女はどれ程の力を使っているのか。

もう既に、相当の負担が掛かっているのではないのか。

いつか力を使い果たしてしまったら、この地はどうなってしまうだろう。

そして、ずっと守り続けて来た少女は。

「静嵐?どうかしましたか?」

声を掛けられて隣を見ると、霄瓊が心配そうな顔で見上げていた。

「……いや、何でもない」

不安にさせたくなくて笑みを浮かべて言った時、後ろから余計な声がした。

「いやはや、青春ですねえ」

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