目覚め.27


無言のまま微笑む三人を見ていた静嵐と霄瓊は、一瞬だけ泣きそうな顔をした。

信じてくれる大切な人達の心が、背中を押してくれるから。

力強い光が、眼差しに宿る。

「これまでに此処で何度も繰り返されて来た道に、今の俺達は進まない」

「ずっと夢見ていたこの時に、私達は違う道を拓く」

二人を中心に、風が巻き起こった。

髪が乱れ、黒と白の羽が辺りに舞い散る。

固く抱き締め合った静嵐と霄瓊は、自分自身への誓いのように言葉を紡ぐ。

「未来を知り、変えるのは流れに逆らう禁断。それでも」

「それでも、眠る事で一時だけ場を留める。その選択を、私達は下さない」

語る二人が徐々に解き放つ力は、確実に大きくなって行く。

「今まで育てて来たこの力で」

「大切な人達との触れ合いで生まれた幾つもの想いで」

力が溢れる。

それは時も定めさえも覆す程の強大な力。

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