報いの雨.13


大地を潤し恵みを与える筈の雨でさえ、もう人間に優しくはない。

かつて散々自然を傷付け壊した人類に報いるかのように、痛みを伴って降り注ぐ。

この地の生き物の皮で作られた上着を着込んで頭まで覆わなければ、雨の中外へは出られない。

静嵐と霄瓊は瓦礫の間を抜けて歩き続け、やがて砂地が広がる場所に出た。

足元に僅かに残っていたアスファルトの道路の名残は、此処で完全に無くなっている。

「この辺りはもう、ほとんど何も残っていませんね」

分厚いフードの下で、霄瓊が口を開く。

「私達が住んでいるアパートはあちらにある筈なんですけど……無くなってしまうんですね」

何度来ても変わらない現実は残酷だ。

けれど、だからこそ変えて行かなければ。

「来るぞ」

不意に静嵐が口を開き、霄瓊を片腕で抱えて跳躍した。

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