報いの雨.23


けれど、それもいつまで保つかは分からない。

階段を下った先に広がる水を見て、静嵐が立ち止まる。

霄瓊はその隣に立ち、背の高い横顔を見上げた。

水しか無いと分かっている此処にどうして来たのか訊きたいけれど。

この地に満ちる静寂が、それを許さない。

結局何も言えないまま、並んで微かに揺れる水面を見詰める。

水に映る姿は、二人の関係のように不確かに揺らいで。

決して明かさない心の秘密を隠すように、表情を映さない。

静けさの中、佇む二人を繋ぐのは脆くて強い絆。

それが切れる時、果たされるのはどちらの願いか。





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Reservoir Amulet