08
「どうした?」
気が付くと幸希さんが心配そうに私の顔を覗き込んでいた。
「具合、悪いのか?」
尋ねられて慌てて首を振る。
「いえ、大丈夫です」
いけない、幸希さんに余計な心配を掛けさせちゃ駄目だ。
いつも私に親切にしてくれるけど、今誰より優しさが欲しいのは幸希さんのような気がするから。
せめて何か出来たらいい、少しでも。
力になれたら。
「そうか?それならいいが、あんまり無理するなよ」
幸希さんはそう言って私の頭を撫で、それからデッキの方を示した。
「用意出来たぜ。最近作った曲から順に流すから、気に入ったのがあったら言ってくれ」
「はい」
私が頷くと、幸希さんはデッキのボタンを押した。
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Reservoir Amulet