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「……幸希【こうき】」

「……っ」

しかし次の瞬間、少女の顔から一瞬見せた大人びた表情は消えていた。

「どうかしましたか?」

不思議そうに訊かれて、まだ呆然としながら答える。

「あ、今俺の名前を……」

「名前?ああ、まだ自己紹介をしていませんでしたよね」

少女は納得したように頷いて言った。

「天宮【あまみや】羽衣【うい】といいます」

「俺は逢沢【あいざわ】幸希です」

すると羽衣と名乗った少女が大きな目を見張った。

「こう、き……?」

「はい?」

「あ、いいえ。何だか何処かで聞いた事があるような、懐かしい感じがしたものですから。変ですよね、初めてなのに」

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