07
「……幸希【こうき】」
「……っ」
しかし次の瞬間、少女の顔から一瞬見せた大人びた表情は消えていた。
「どうかしましたか?」
不思議そうに訊かれて、まだ呆然としながら答える。
「あ、今俺の名前を……」
「名前?ああ、まだ自己紹介をしていませんでしたよね」
少女は納得したように頷いて言った。
「天宮【あまみや】羽衣【うい】といいます」
「俺は逢沢【あいざわ】幸希です」
すると羽衣と名乗った少女が大きな目を見張った。
「こう、き……?」
「はい?」
「あ、いいえ。何だか何処かで聞いた事があるような、懐かしい感じがしたものですから。変ですよね、初めてなのに」
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Reservoir Amulet