solitaryfight.31
「その話はもういいから。覗いてみろよ」
そう言われて、華憐は素直に望遠鏡に目を当てる。
「うわあ、綺麗!綺麗だね!」
「だろう?この街は気に入らないが、意外と星空は悪くないよな」
蒼は一旦部屋に入って毛布を持って来ると、華憐の隣に座って肩に掛けた。
「あ、有り難う」
「俺のせいで風邪でも引かせたら、あの二人に何を言われるか分かったもんじゃないから」
「蒼も見る?凄い綺麗だよ」
尋ねられて、蒼がつられたように微笑みながら答える。
「いや、俺の事は気にしなくていい。あんたが来る前に充分見たからな」
「蒼は星を見るのが好きなの?」
「ああ、まあな」
「そうなんだ、何だか意外だね」
しみじみと感心されて、蒼は華憐の横顔を見て訊き返した。
「何でだよ」
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Reservoir Amulet