lovelabyrinth.19


その声が口調がいつもと違う気がして、蒼は隣の少女を見詰めた。

見慣れた顔に、見慣れない表情が浮かんでいる。

「誰かに恋をしたら、その事を考えるだけで胸が一杯で……苦しみも辛さも全て飛び越えて、その人の幸せを願ってしまうんじゃないかな」

今まで見た事の無い、その表情から目が離せなくなる。

「……華憐、好きな奴が出来たのか」

「えっ!?違うよ、私の事じゃなくて」

華憐がはっとしたように首を振る。

その途端に一瞬見せた表情は消えてしまったけれど。

それでも何故か胸に焼き付いて離れなくて。

「まあ、言いたくないならいいけどな。もしそんな時が来たら、俺は力になるよ」

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