lovelabyrinth.26


華憐は考え込みながら続ける。

「何も求めないというだけで、付いて行きたくなるのかな」

「普通はそうじゃないだろう。強い力を持った者は、その振るい方を間違えて弱者を虐げてしまったりする。だが、あんたは絶対に上から人を見ないだろ。逆に他人の為に在り過ぎて、いつか自分を犠牲にしてしまいそうで心配になるぜ」

「そうかな。自分ではよく分からないけど」

蒼が冗談めいた口調で告げた言葉に、華憐は真剣に答えた。

「それは私の願いがきっと、私個人から離れた所にあるからだよ。大体、蒼だって人の事言えないよね」

「何だ、いきなり」

思い掛けず自分の話が出て、蒼は思わず眉をひそめた。

「だって貴方は、自分の為にはならないのに私に力を貸してくれている。側にいてくれる。関係の無い私を、いつも助けてくれる。他の人の為に自分を犠牲にしてるよね」

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