lovelabyrinth.33


最も、それだけは人から教えられるのではなく自分で気付かなければいけない事だけれど。

「しょうがないな。ほら」

「……え?」

差し出された手に、華憐がきょとんとした顔をする。

「ダンスの楽しさ、俺が教えてやるよ」

「でも、いいの?私と踊るなんて」

「ああ、たまにはな。それに……あんたと踊るのも、悪くない」

そっと躊躇いがちに重ねられた手を取って、蒼は誰もいない路地の開けた場所へ華憐を導いた。

広場から聞こえて来る音楽に合わせて、静かに踊り出す。

「意外と上手いじゃないか」

「うん。一応、基本のステップとかは教え込まれてるから」

「ふうん、それなのに踊らないなんて勿体無いぞ」

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