preciousjewel.08


「何で?特に不自由はしてないよ」

「だが、あんたも一応年頃の娘なんだし欲しい物位あるだろう」

「私は充分満たされてるよ。食べる物も着る物も休む場所もあるし。それに何より、一緒にいてくれる仲間がいる。これ以上望むものなんて、何も無いよ」

「……華憐。あんたって本当に出来た娘だな」

心から幸せそうな顔を見てしみじみと呟くと、驚いたような反応が返って来る。

「どうしたの、急に」

「王女様って、もっと我儘なものかと思ってたぜ」

「だって、王家は民が一生懸命に働いた物を納めてもらう代わりに国の為に身を尽くすんだよ。威張る理由なんて、何処にも無いと私は思うけど」

華憐は考え込みながら、街の様子に目を向けた。

「でもそう思う人ばかりじゃないんだね。王家が自分達の上に立っていると感じたから、反発が起こって……こんな事になったんだから」

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