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モニターを見詰め、紫陽が呟く。

「やはり勝ちましたね。あの顔は、勝者のものとは思えませんが」

薄暗い室内には、今は紫陽と響しかいない。

大碓は先程、明らかな違反を止めない紫陽に激怒して監視室を出て行ったきり戻って来ない。

「こちらの目的を大碓には話さないままにするのか?」

「彼には到底理解出来ないでしょうから」

きっと分かってはもらえないだろう。

自分とは違い、真っ直ぐに物事を見る彼には。

「恐らく、最終戦に挑むのは彼女達になるでしょう」

「随分自信があるようだな」

「ええ。他の参加者達とは、気迫が違いますから。彼女ならば必ず勝ち上がって来る。響、準備をお願いします」

「分かった」

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