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『ああ華憐、こんな所にいたんですか。さあ、もう戻りましょう。日が暮れますよ』

『紫陽……。どうして此処にいるって分かったの?誰にも見付からない所に行こうと思ったのに』

『分かりますよ。華憐の事ですからね』

頭を撫でてくれる、大きな手。

『泣いていたんですね。あの雛の事は僕も悲しいです。でも、こうも思うんです。君が優しく世話をして、そして悼んでくれるなら幸せだったんじゃないかって。きっと感謝していますよ、優しい君に』

そっと抱き上げて、続ける。

『もしも君がいつか王として国を治める日が来ても、君はきっと変わらないでしょう。良い王になれますよ。誰かの為に流す涙を知る君なら。だから、もう泣かないで。僕は優しい華憐が好きですよ』

そう言ってくれたけれど、自分は知っていた。

泣かないこの人は、本当はとても悲しんでいると。

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