23


もしもそうなら、悲しい……哀しい。

『ま、あんたがいつか王になったら良い国にしてくれるんだろうな。俺は見届けられるか分からないが、楽しみにしてるよ』

言わないで、生きる事を諦めてしまったように。

そんな哀しい瞳で、笑わないで。

不意に、助けたいと思った。

何の前触れも無く、嵐のように自分の前に現れたこの人を。

例え、貴方が私を忘れても。

「生きていてほしいの、蒼」

暗い部屋の中で、華憐は静かに呟いた。

恨まれても、許してはくれなくても、もう会えなくても、ただ貴方に。





- 240 -






[*前] | [次#]

しおりを挟む


ページ:



Reservoir Amulet