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もしもそうなら、悲しい……哀しい。
『ま、あんたがいつか王になったら良い国にしてくれるんだろうな。俺は見届けられるか分からないが、楽しみにしてるよ』
言わないで、生きる事を諦めてしまったように。
そんな哀しい瞳で、笑わないで。
不意に、助けたいと思った。
何の前触れも無く、嵐のように自分の前に現れたこの人を。
例え、貴方が私を忘れても。
「生きていてほしいの、蒼」
暗い部屋の中で、華憐は静かに呟いた。
恨まれても、許してはくれなくても、もう会えなくても、ただ貴方に。
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Reservoir Amulet