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華憐は最後まで黙って聞いていたが、やがて一瞬だけ泣きそうな顔をして口を開いた。
『……ごめんなさい』
それから柔らかく微笑んで続ける。
『どうぞ、蒼さん』
『は?』
『いいですよ。私を殺しても』
笑っているのに、何故だろう。
泣いているのだと、本当は泣きたいのだと分かる。
『私も……貴方と同じで、王家は滅ぶべきだと思います』
静かに語られた言葉に、頭が混乱する。
『でも、あんただって王女だろ』
『はい。私の知らない所で、私の為に今までもこれからも沢山の犠牲が払われるでしょう。貴方の事も、貴方が教えてくれなければ知らないままだったでしょう。私はずっと、多くの犠牲の上に生きて行く』
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Reservoir Amulet