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同じ事を考えていたのか。

何の為に生まれたのか。

そして、死ぬより生きる方が辛い時もあるのかもしれない。

『私は王家に生まれたから、それを嘆く事も悼む事も許されません。常に国の為に在るのが務めですから』

優し過ぎるのだろう、この幼い少女は。

だから自分が余計に傷付く。

『けれど、それはおかしい。何かを犠牲にしなければならない、そんな事が誰も知らない所で行われているなんて誓って間違っているんです。何にでも犠牲は伴う。それなら、それは皆が知り分かち合わなければならない。死んで良い人など、一人もいないのですから』

綺麗事だと笑い飛ばしても良いのに。

何故だろう。

心から言っていると分かる言葉が、嬉しい。

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