02
もう貴方の側にいられないけど。
もう貴方の声や眼差しや優しさを、近くで感じる事は出来ないけれど。
それでも貴方は生きていてくれる。
血や、強大過ぎる魔力や、王家を守る役目や、そして私からも。
解き放たれて、自由になって生きていてくれる。
小さな頃、貴方とした約束をようやく果たせる。
思っていたよりずっと遠回りして、時間が掛かってしまったけれど。
貴方が忘れてしまっても、一時も頭から離れる事は無かった。
逆巻く熱情が、こんなに幼い心の中にもいつの間にか育っていて。
どうしたら悲しい未来を変えられるのか、そればかりを考えて。
時には自分自身に戻っていいと言ってくれた貴方を想う度、焦がれる想いは募って。
王女である自分を演じる事に疲れても、貴方との想い出がいつも慰めてくれた。
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Reservoir Amulet