03


まさか、あんな形で再会するなんて思っていなかった。

あの時私が死んでいれば解放出来たのに、貴方はそれを許さなかった。

その厳しさと優しさは、時々私を苦しめたけど。

でもそれより一緒にいられる歓びが、大きくて。

いつか傷付け恨まれると分かっていても、幸せだった。

最初から、その為に近付いたのに。

記憶を操り国の為と偽り、嘘をつき続けて。

私はとっくに王女でなんてなかったのに。

そう見せかけていただけで、本当はただの貴方に恋する無力な娘だった。

自分で悟った時、叶わぬ想いに胸は痛んだ。

国を救う事が自分の生きる目的だと、そう信じて進んで来たのに。

ずっと自分自身さえも欺いていた事に気付いて。

大切な約束を果たした後に残る強さなんて、何も無い。

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