05


風が止んで訪れた静寂の中、瓦礫が落ち始める。

呆然と座り込んで自分の空の腕を見詰めていた蒼が、不意にその場に倒れた。

「蒼!」

「無事か!?」

駆け寄った阿紋が蒼の体を支える間にも、崩れた瓦礫が次々に降って来る。

「一体何が起きたんだ!?」

驚いた顔をしている大碓の手を借りて立ち上がりながら、紫陽が尋ねる。

「どうなりました?」

視線の先にいる響は頷いて応じた。

「もう大丈夫だ」

蒼の方を見やって、真剣な顔で続ける。

「あの王女と同じ力を感じる。もう彼自身を傷付けるものではない」

「……ねえ。それ何の話?」

鋭い目を向けた信武に、何処か寂しそうな微笑を浮かべた紫陽が答える。

「きちんとお話します。僕が知る全てを」

彼女が自分自身さえも欺きながら守ろうとした真実を。





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