24
側にいて惹かれるのに遠くて。
近くにいるのに手は届かなくて。
「だから好きだと言ってくれた時は嬉しかった。夢みたいに」
「夢じゃないよ。手を引いて私を連れ出してくれたのは貴方だもの。貴方みたいに素敵な人が側にいてくれたら、誰だって好きになるよ」
華憐は柔らかく微笑んで続ける。
「そして、これからも好きになって行く。小さな頃からずっと憧れていた人だから。大好きだよ、蒼」
「……有り難う」
二人が出会って一緒に歩いて、変わったものや失ったものも確かにあるけれど。
気付いた事、得られた事もこの手にあるから。
これだけは変わらない、この先ずっと何があっても。
「俺も華憐を愛している。大切にするよ」
愛しい夢を見て、唇を重ねて温もりを確かめ合って。
紡いで行こう、此処から二人の物語を。
永遠の御伽噺を。
- 364 -
[*前] | [次#]
しおりを挟む
ページ:
Reservoir Amulet