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彼女は、自分の事をどう思っているのだろう。

旅の間は兄妹で通していた。

あのルセスも今では妹のように可愛がっているし、厳格な王でさえ娘のように気に掛けている。

アウローラが家族に馴染んでくれるのは嬉しい。

しかし、自分はどう思われているのだろうか。

側にいると笑ってくれるから、少なくとも嫌われてはいないと分かるけれど。

やはり、兄のような存在だろうか。

それ以上ではないだろうか。

「……?」

自問自答をしていると、アウローラが不思議そうに首を傾げた。

その無邪気な表情を見て息をつき、再び口を開く。

「では行って来ますね。明日はゆっくり出来ると思いますから」

時を越えて目覚めた姫はこくりと頷くと、見とれるような微笑で手を振った。

「行ってらっしゃい、ライオス」

澄んだ声で名前を呼ばれると、胸が高鳴る。

自分の名さえも、特別な響きを帯びるようで。

彼女の声が聞けて笑顔が見れる事が、本当に嬉しい。

「行って来ます」

手を振り返して背を向ける。

名残惜しいが、やる事は沢山あるのだ。

あちこちを飛び回っての説得や状況の確認。

今は何とか休戦へと持ち込めたばかりで。

まだまだ、描く未来には遠いのだから。

そう思って顔を上げた時、耳に旋律が届いた。

流れる歌声に、我知らず笑みがこぼれる。

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