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「さて、俺達も行くか」

「ええ、行きましょう」

相変わらず平然としている二人に、角鹿は呆れた顔をした。

「全く、此処まで動じないのは貴方がた位のものですよ。大物ですね」

「何故、疑問に思わないんだ。神経を疑う」

扶鋤も腕組みをして言う。

「何を今更。些細な事を気にしていては、帝なんぞ務まらんぞ」

「そうそう。世の中には人の理解を越えた不思議な事なんて、沢山あるのよ。大切なのは私達に仲間が出来て、今日は良いお天気で旅には最適な日って事だと思うわ」

「俺達は俺達の世界で、彼等の幸いを祈れば良い。さあ、行くぞ」

飛龍は少し歩いてから、立ち尽くしたままの仲間達の方に目を向けた。

「どうした、着いて来るんだろう?」

「……やれやれ、勝手な帝だよなあ」

「ああも当然の如く言われると、多少は腹が立つが」

「まあ、仕方ありません。我々は我々の主と共に」

飛龍の背中を追って歩き出しながら、輝夜は空を見上げて呟いた。

「忘れないわ、ずっと」

時と場の境を越えて出会った、大切な友達を。

「どうか、貴方達の道行きに光がありますように」

そして、自分達は自分達の世界で。

駆け抜けて行こう、尊い人の生を。





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