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「神無!」
戸の前に倒れている神無を抱き起こすと、べっとりと朱い血が手に付いた。
その息も微かで細い。
今にも途絶えてしまいそうな程に。
「神無……」
どうしたら良いかも分からずに再び名前を呼ぶと、神無はゆっくりと目を開けた。
「氷、月……?良かった、無事で……」
細く白い手が力無く動き、彼女の体を抱える腕に添えられる。
「早く、逃げて……。此処は……危ない。貴方は、狙われてる……」
こんな事になったのは、自分のせいだ。
炎の朱が、血の朱が呼び戻す。
忘れたかった昔の自分を。
罪深き己を。
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Reservoir Amulet2