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こんな事になったのは、自分のせいだ。

あれから季節が変わっても。

まだ盗賊団は諦めていなかったのだ。

確実に死んだと確かめるまで、追っ手を差し向けたのだろう。

裏切り者から自分達の秘密が知られぬように。

そしてとうとう、この村に来たのだ。

朱月と呼ばれた者を追って、捜して。

自分の愚かさを、浅ましさを恨む。

すぐに村を出て行けば良かった。

そうすれば、この村まで追っ手が来たりはしなかったかもしれない。

刃を避けず、死んでいれば良かった。

そうすれば、彼女が自分を見付ける事も無かったのに。

逃げ出したりせず、その場で死んでいれば良かった。

生まれて来なければ良かった。

奪い傷付けるしか出来ないのに、生きて行く価値など無い。

それなのに身の程知らずにも、穏やかに生きたいなどと。

側にいて共に生きて行きたいなどと。

いつか想いを伝えたいなどと。

どうしてそんな事を願ったのか。

悔やんでも、悔やみ切れない。





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