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気が付くと、隣にいる神無がしっかりと手を繋いでいた。

痛い程に力の込められた手が、そこにある確かな熱が。

大切なものを教えてくれる。

だから今も、例えどんな悲劇だろうと。

思い出すだけで胸が抉られる記憶でも。

目を逸らさず前を向いていられる。

勢いの止まない炎の中。

永遠に続くかと思われた慟哭は、次第に弱くなって行った。

意識が薄れてしまっているのだろう。

その時、腕に抱かれて動かなかった彼女の体が光を放った。

それは一瞬、天に届くかと思う程高く昇る。

光が収まった時には、傷付いた彼女の姿は消えていた。

今、時を越える道が開かれた。

そして、もう一度。

先程と同じ光が、意識を失い地面に倒れ込んだ少年から放たれる。

眩しい程に辺りを照らし、光と共に姿が消える。

此処から、繋がるのだ。

あの目覚めへと。





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Reservoir Amulet2