11


食事の為に鏑の自室に行くと、いつものやり取りが始まる。

「もう、お父さん!どうしてこんなに散らかすんですか!どうやったら数時間でこんな状態に出来るんです!」

昼食はそれぞれ仕事があるようで別々に食べるが、朝と夜は大体この部屋で集まる。

そうしないと、鏑は部屋を凄まじく散らかしてしまうからだ。

目が覚めた日に神無と共に訪ねたのは、鏑の仕事場である研究室だったらしい。

そこから持ち込まれた本やら書類が、この自室に溢れて足の踏み場を無くしている。

神無は文句を言いつつも、慣れた様子でてきぱきと片付けて行く。

それを見守りながらのんびり煙草を吸っていた鏑が、のんびりと言った。

「神無、何か変わったよなあ。前はもっと大人しくなかったか?」

「お父さんがだらしないから、自然にこうなるんです」

「どうせなら俺にも優しくしてほしいぜ。お前、氷月には優しいじゃねえか」

「当たり前でしょう。氷月さんは一応お父さんの部下という事になっていますけど、まだ正式にお仕事に加わっている訳ではありませんし」

神無を手伝って近くに散らばっている書類を纏めていた氷月は、それを聞いて顔を上げた。

「じゃあ、僕が仕事に加わる事になったら、あんたは今と変わるのか?」

「ええ。私、びしびし指導しますから」

「神無は厳しいぞー。覚悟するんだな、氷月」

- 29 -






[*前] | [次#]

しおりを挟む


ページ:



Reservoir Amulet2