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研究施設の一画にあるトレーニングルームに、珍しく人だかりが出来ていた。

その中に入って訓練を受けているのは氷月だ。

練習用の木刀を手にして打ち合っている様子は本気に見える。

そして、相手をしているのは神無だった。

「手加減は無用ですよ。もっと強く打ち込んで来て下さい!」

二人の木刀がぶつかり合い、乾いた音が激しく響く。

大きく振り下ろされた氷月の木刀を、神無が受け止める。

手に握る木刀越しに、二人の視線が交わる。

それから互いに後ろに飛び、再び息もつかさない打ち合いが始まった。

訓練という事を忘れさせる攻防が続き、張り詰めた空気が辺りに満ちている。

しかし、不意に響いた音が二人の動きを止めさせた。

「ああ……折れてしまいましたね」

弾んだ呼吸を整えながら、神無が自分の握る木刀を見る。

それは真ん中辺りで折れ、その先は部屋の隅に転がっていた。

氷月が大きく息を吐いて汗を拭った時、ファイルを持って白衣を着込んだ鏑が入って来た。

「はい、そこまで!ったく、お前らやり過ぎだって」

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Reservoir Amulet2