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「氷月さん?どうしました?」

振り向いた神無が、足を止めて名前を呼んだ。

「今行くよ」

そう答え、自分を待つ二人の方へ歩き出す。

気になる事はあるけれど、自分が知るべきならばいつか明かされるだろう。

今はただ、出来る事をするだけだ。

影魂を鎮め、そこから見えて来る真実を探す。

そして、救いを願う。

そこに力があるなんて、前の自分ではとても信じられなかっただろう。

でも今なら、信じて行けるような気がするから。

人が抱く、美しく暖かな想いに沢山触れた今なら。





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