06
「あ、ああ。こんにちは」
助けを求めるでもない、いつもと変わらぬ様子に幾分拍子抜けしながら挨拶を返す。
翼と話していた男は、予想通り凄みのある目で大地を見てから言った。
「姐さん、知り合いですか?」
「……姐さん?」
一瞬誰の事かと思ったが、この場に当てはまるのは一人しかいない。
探るように巫女の方に目を向けると、翼は少し困ったような微笑を浮かべた。
「ええと、こちらは間無大地さん。刑事さんでして、私がいつもお世話になっている方ですよ」
その言葉を聞くと男はすぐに姿勢を正して頭を下げて来た。
「初めまして。永倉【ながくら】火影【ひえい】です」
「は、はあ。こちらこそ初めまして」
戸惑う大地に対して、翼が言葉を添える。
「以前、ちょっとした事で知り合いになりまして」
「はい。姐さんには随分驚かされたっす!」
「……あの、火影さん。その姐さんという呼び方は止めて頂きたいのですが」
「いえ、自分にとって姐さんは姐さんでしかありえません!」
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