05
アパートの駐車場に車を停めて裏の神社へと回ると、境内に入る赤い鳥居の所に人影があった。
その内の一人は翼だったが、もう一人の姿を見て、大地は思わず足を止めて息を飲んだ。
派手なジャケットに身を包んだ大柄のその男は、翼を見下ろしながら会話している。
途切れ途切れに聞こえて来る声は低く、怒鳴ったらさぞ迫力があるだろうと思われた。
見るからに修羅場をくぐって来たと言わんばかりの様子だ。
大地の位置からは顔は見えないが、柔和な顔をしているとはとても考えられない。
恐喝、暴力団。
職業柄か咄嗟にそんな単語が浮かんで警戒しながら更に近付いた時、翼が大地に気付いた。
「あ、大地さん。こんにちは」
- 101 -
[*前] | [次#]
しおりを挟む
ページ:
Reservoir Amulet2