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年が明けてしばらく経った頃、大地は熱を出して寝込んだ。

前日に仕事に行ったものの、何だか様子がおかしいと守や矢島に心配され、早退して家に着いた途端に倒れたのだ。

どうにかして自力で起き上がってベッドに入ったが、頭がぼんやりして他の事などとても出来ない。

風邪薬を飲もうにも、何か食べた方が良い。

そう思ってもベッドから出れず、一人で体のだるさと熱さに耐えていた。

そこへ、唐突に玄関のチャイムが鳴った。

とても出て行ける状態ではなく、そのままにしていると、続いて鍵を開ける音がした。

「……大地さん?入りますよ」

思いがけない声と共に、コートを着込んだ女性が部屋に入って来る。

「…………」

「大丈夫ですか?」

驚きで言葉も無い大地を余所に、翼は持っていた袋を下ろしてベッドの側まで近付く。

「まだ熱が高いですね。冷やしましょう」

額に触れた手のひらの冷たさが心地良い。

「……どうして、此処に」

かすれた声で尋ねると、翼は微笑んだ。

「千景さんが、神社にいらっしゃいまして。大地さんが熱を出して寝込んでいるから様子を見に行ってほしいと。鍵もお借りしたんです」

「姉貴に……?」

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