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今朝の事件の現場には、既にマスコミが集まり始めていた。
大地はそれを確認すると、少し離れた場所に注意深く車を停めた。
翼がなるべく人目に触れないよう気を付けながらビニールシートの前へと近付く。
明らかに部外者に見える翼について追求でもされたら面倒だからだ。
まさか巫女に事件の調査を依頼したなんて言えない。
人混みを縫って警察以外は立ち入れないテープの前まで来ると、二人に気付いた後輩刑事が素早く駆け寄って来た。
大地と共にさり気無く集まった人から翼の姿を隠して、シートで仕切られた路地に入る。
その後で改めて二人に向かって挨拶をする。
「大丈夫でしたか?間無さんに天承さんも」
「はい。有り難うございます、繁森【しげもり】さん」
翼に頭を下げられた大地の後輩、繁森守【まもる】は慌てて頭を下げ返し、それから心配そうに付け足した。
「今回の事件、天承さんに協力してもらうんですか?」
「ああ。警部からの命令だ」
「と言う事は、やっぱり……人間業じゃないって判断されたんですね」
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Reservoir Amulet2