16
翼が協力している事情を知っているのは大地と矢島、そして守の三人だけだ。
後は矢島が適当に説明した為、他の刑事達には黙認されている。
むしろ、美人が血生臭い現場に現れる事は歓迎されているようだ。
「大丈夫ですかね?こんな光景、女の子に見せる物じゃないと思うんですけど」
心配そうな視線を余所に、翼は表情一つ変えず煎餅をぱりぱりと食べ続けている。
血の跡が生々しく残る現場で、相変わらず物を食べていられるとは。
やはり翼はただ者ではない。
たまげた様子で翼を見ていた守は、やがて我に返って言った。
「じゃあ僕、一応近所の聞き込みをして来ますから」
「ああ」
巫女が来た以上聞き込みも無駄になる可能性が高いと分かっていても、守は忠実に職務を果たそうとしている。
ならば自分も役目をこなさなくては。
- 16 -
[*前] | [次#]
しおりを挟む
ページ:
Reservoir Amulet2