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「許せないのだな」

「はい?」

思わず漏れた呟きに、翼が不思議そうな顔を向ける。

「いや……貴女も人を殺すという事は許せないのだな、と思っただけだ」

例えそれで自分を含めた誰かが傷付くかもしれなくても。

許せないのだろう。

怒りの炎を燃やす程に。

「人生を奪う行為は許されるものではありませんから。例えそれが自分自身のものであっても」

翼は手を止めて息をつく。

「その罪は大き過ぎて、一生掛かっても負い切れない。死んだ後にまで影響するでしょう。ですから、例え警察に捕まらず法の裁きを受けなくても、そこから先の自分の全てで償い続けなくてはなりません。人を殺して幸せに生きる事など出来ませんから」

切れ長の瞳が夕日に照らされて輝きを帯びた。

「命が尽きるまで、そしてその後も背負い続けて行かなくてはなりません。永遠に」

静かに語られる内容は、焔のように大きく燃え上がる。

誰かを殺せば、その責任からは逃れられない。

永遠に。





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