07
「そんな硬い事言うなよ。このままじゃ新しい被害者が出かねん。こういう訳の分からん複雑怪奇な事件は、彼女に頼った方が確実だろう」
「……警部。面倒事を人に押し付けようとしていませんか?」
大地の指摘に矢島は痛い所を突かれた顔をしたが、すぐにごまかすような笑みを浮かべて持っていた鞄を開けた。
そこから煎餅の大袋を取り出して大地に押し付ける。
「ほら、これは手土産だ。じゃ、頼んだぞ!」
矢島はそう言うと、さっさとビニールシートの向こうへ行ってしまった。
一人残されて、強引に手渡された煎餅の袋を見る。
あまり気は進まないが、上司命令ならば仕方無い。
それに何より、次の被害者を出さない為になりふり構っていられないのは事実だ。
気が付くと少しの間に辺りは明るくなり、眩しい朝日が溢れていた。
時計を確認し、一人呟く。
「それでは、彼女のご機嫌を窺いに行くとするか」
この時間なら、朝が早い彼女の1日はもう既に始まっているだろう。
大地は煎餅の袋を片手に、明るい日差しの中を自分の車に向かって歩き出した。
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Reservoir Amulet2