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「このまま、ただ呪いを返しているだけでは埒が明きません。そして放っておけば世界が滅びかねない。それならやるべき事は一つ、元を断つしかありません」
思わず息を飲んだ大地に向かい、巫女は落ち着いた声で続ける。
「ご安心下さい。……許しませんから」
その言葉は呪いを掛けている者に対してだと分かっているのに、背筋が寒くなった。
この巫女の決意は、例えどんなに言葉を尽くしても動かせない。
もうずっとずっと以前から、そうする事を決めていたかのような強い眼差し。
一体この巫女は、その切れ長の瞳でいつもどんな世界を見詰めているのか。
立ち尽くす二人の頭上、遥か空の彼方でまた一つ、呪いの影が走った。
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Reservoir Amulet2