09


黒曜の店から逃げ出して、しばらく行った所で立ち止まる。

「あー、危なかったな。あんな本、借りたって重いしな」

息を切らしながら由貴が言うと、敦が汗を拭って答えた。 

「どうせお前は本を積んで枕にするだけだろうしな」

「何言ってんだよ!そんな事する訳無いだろ!」

由貴は憤然としてから胸を張った。

「枕にしたって、堅くて寝れないって!」

「……まあな」

驚きの連続で疲れた敦は、言い返す事も無く応じる。

それから、ふと思い付いて尋ねた。

「で、どうする?もう帰るのか?」

「んー、そうだな……」

少し考えた由貴が、疲れを知らない元気さで提案する。

「折角だし、もうちょっと寄り道してこうぜ!」

「はあっ!?今度は何処へだよ?俺は嫌だぞ、またあんな……。うわあああー!」

敦に最後まで言わせず、由貴は友を引きずるようにして駆け出した。





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Reservoir Amulet2