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「気になるのなら、私達の小説を読んでみますか?タイトルは『天与の翼 無限の大地』というのですが」
「……自分の名前がタイトルになっていると、何だか恥ずかしいな」
大地は袂から携帯電話を取り出した翼に向かって、笑って首を振った。
「気になるのは山々だが、止めておく。先の事が分かったらつまらないからな」
未だ解決されてはいない問題も、これからこの巫女との関係がどうなって行くのかも。
全ては、まだ。
「そうですね。先の事は分からないからこそ面白いものですし」
翼は微笑んで提案する。
「では、『沙羅夢幻想』の続きを読みませんか?」
「ああ、そうだな」
彼等の未来はどうなるのだろう。
分からないからこそ、今はただ。
この場所から願おう。
進む先で、幾つもの苦難があるとしても。
どうか沢山の笑顔があるようにと。
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Reservoir Amulet2