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「よしっ、着いたな!あれ、どうしたんだよ、敦」

朝と変わらず元気な由貴は、共にいる敦の様子に気付いて目を丸くした。

「あんな移動を何回もさせられてたら、誰だってへばるぞ……」

敦は膝に手をついて大きく息をしながら、今日何度目かの疑問を述べる。

「大体、俺達は何処をどう通って来たんだよ!?」 

「詩織ちゃんのファンタジーの世界から、梨藍のファンタジーの世界へ帰って来たんだ」

「……何か途中、御伽噺にでも出て来そうなお城とか、昔の合戦場みたいのが見えたぞ」

「ファンタジーだから。何でもありなんだ」

何でも無い事のように言うところを見ると、やはり由貴は主人公なのだと実感する。

きっと自分の知らないところで色々と苦労しているのだろう。

そして、苦労と言えば。

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