04
由貴は悩ましげな顔で溜息をつく。
「なあ、似たような言葉ばっかりで意味分かんないよー。違いは何なんだよ」
「そんな事、俺が知るかよ!」
いつもの事ながら唐突な質問に即座に応じながらも、敦は並んだ単語を見詰めて言った。
「まあでも、これ全部『吉』って字が付いてるし、悪い意味じゃないだろ」
「『吉』……?」
改めて紙を見直し、由貴は感心したように叫ぶ。
「本当だ!」
「今気付いたのかよ、遅すぎだろ!大体これ、お前が書いたんじゃないのかよ!?」
「まさかそんな訳無いだろ。姉ちゃんに書いてもらったんだ」
得意そうに言った由貴が、ふと思い付いたように言った。
「そうだ!折角だからあの人の意見も聞いてみようぜ!」
「あの人?」
「おう、お前も行くだろ?」
由貴はそう言うなり、返事も待たずに駆け出す。
その後をいつものように追いながら、敦はふと微笑を洩らした。
こんな展開は、もう慣れたもので。
いつだって直進な君の後を追う。
だから、きっといつだって。
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Reservoir Amulet2