03
「おっ、着いた着いた!」
ある一軒の店の前で、由貴が元気に立ち止まる。
その後ろでは敦が、ぜいぜいと荒く息をしていた。
「な、なあ由貴。俺達今、何処をどう通って来たんだよ!?」
「梨藍のファンタジーの世界を飛び出して、詩織ちゃんのファンタジーの世界に来ただけだろ」
けろりと答えた由貴に、敦は益々混乱する。
「何訳分かんない事言ってんだよ!?大体、詩織ちゃんって何処の誰だよ!?」
「まあ細かい事気にするなって!さっ、行こうぜ!」
由貴はそう言って、揚々と店のドアを開けた。
中に入ると、並んだ本棚が目に映った。
けれども、沢山ある本はどれも新品ではない。
どうやら、此処は古本屋のようだ。
敦がそう思った時、奥から声がした。
「いらっしゃいませ。……おや」
穏やかな声と共に姿を現した青年が、二人を見て目を見張る。
「失礼ですが、貴方がたは梨藍さんのところの由貴くんと敦くんではありませんか?」
「えっ?」
突然名前を呼ばれて驚いた敦を余所に、由貴はしっぽを振らんばかりに近付いて行く。
「はいっ、そうです!初めまして!」
「初めまして。来て下さって嬉しいですよ」
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Reservoir Amulet2