07
彼を信じていない訳じゃない。
それでも、自分が無力な娘と分かっているから尚更。
あんなに素敵な人には相応しくないのではと考えてしまう。
「蒼、貴方は何処で何をしているの?私は、貴方をこんなに……」
こんなにも、想っている。
そう伝える時間さえ取れなかった最近を、今更ながらに悔やむ。
このやり場の無い気持ちを、誰かに聞いてほしい。
信武や阿紋、他の仲間達も、きっと聞いてくれるけれど。
出来れば、同じ女性に。
同じ歳位の、女の子に。
そう考えて、ふと数日前に受け取った手紙の事を思い出した。
まだ直接会った事は無いけれど、彼女のことは知っている。
どうせ今夜は眠れそうにないし、会いに行ってみよう。
世界を渡るような魔力は、今の自分には無い。
けれど、きっと行けるだろう。
混ざり合う世界。
語り手を変えたファンタジーの世界へ。
境を越えて、会いに行こう。
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Reservoir Amulet2