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幸せで、胸が高鳴る。

「私も、蒼が大好きだよ」

近付く唇に、ゆっくりと目を閉じながら囁く。

誓いの時と変わらない甘い口付けに、静かな歓びが溢れる。

こんなに素敵な夜がある事を、昔の自分は知らなかった。

誰かを好きになれる歓びも、知らないままでいた。

時に悩んだり、不安になる事もあるけれど。

蒼を好きになれた事が、ただ嬉しい。

(有り難う。私は、幸せだよ)

親身になって相談に乗ってくれた遠い友人へ、心の中で語り掛ける。

(貴女は、幸せかな。そうだと、いいな)

甘い夢の先まで、唇を重ねて温もりを確かめ合って。

二人の御伽噺は、ずっと終わらない。

きっと、いつまでも残って行くのだろう。

此処で育まれる想いは、きっと。





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