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見慣れない風景や建物に、驚きながらも足を進める。

「ええと、此処で良いのよね」

文に書かれていた一つの引き戸の前で立ち止まり、遠慮がちに手を掛けた。

「紗貴さん?」

名を呼ぶと、中にいた娘が振り向いた。

そして、満面の笑みで駆け寄って来る。

「きゃーっ!輝夜ちゃん、久し振りー!」

抱き締められ、こちらからも抱き締め返す。

初めて出会った時の事を思い出し、何だか懐かしくなった。

「久し振りね、紗貴さん」

「うん。来てくれて嬉しいわ。手紙を読んで来てくれたの?」

「ええ。有り難う。紗貴さんは、あれからあの殿方とどんな感じなの?」

「うっ……」

問い掛けると、紗貴は真っ赤な顔をした。

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