08
「……!?」
やはり静嵐は、硬直したまま微動だにしない。
驚きと混乱だけが、その表情から読み取れる。
何だか反応が変だ。
そう思いながらも湧碕お薦めのナースやタクシードライバーにバスガイドと次々に着てみたが、やはり静嵐の反応は変わらない。
「…………」
暫し何も言わずに立ち尽くした後、ようやく口を開く。
「……風呂、入って来る」
そう言い残し、ふらふらと浴室へ行ってしまった。
これではまずかったのだろうか。
自分の格好を見下ろし、溜息をつく。
彼の言葉に込められた願いを、出来るなら叶えてあげたかったけれど。
「あ……」
不意に、前に手紙をくれた一人の少女のことを思い出す。
彼女には恋人もいるし、もしかしたら何か分かるかもしれない。
もう夜遅いけれど、幸い。
世界の境界線を越えるなら、時間など気にしなくても大丈夫だから。
会いに行こう。
いつも文字で読む、彼女の元へ。
幻想が現実に変わる、その狭間を抜けて。
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Reservoir Amulet2