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ぬいぐるみをぎゅっと抱き締めて礼を言うと、紗貴が再び抱き付いて来た。

「何だか私達、ずっと昔から友達だったみたいだね」

「……ええ、本当に」

不思議だ。

湧碕と話している時のように、懐かしさと嬉しさに胸が締め付けられる。

もしも違う道があったら。

同じ学校に通って、同じ教室で。

勉強したり話したりする日々があったら。

もっと早くに、彼女とは親友になっていたかもしれない。

「さあ、そろそろ静嵐さんの所へ帰らないとね」

「はい」

「またね、霄瓊ちゃん」

笑って手を振る紗貴に、こちらも笑顔で頭を下げる。

「はい、また」

さよならは、言わない。

いつだって、また会えるから。

離れていたって、きっと。

何処にいたって、世界は繋がっているから。





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Reservoir Amulet2