そう、もしも俺が海洋生物だったらエラ呼吸でも酸素を吸うために海上に顔を覗かせるのでもなく、酸素はきみから与えられたいとそう思う。
最後にシャワって部屋に戻ると先輩がゆらをベッドに押し倒していた。色づいた頬を見ればキスをされたことはすぐに察することが出来て、「あ、ちょっと先輩抜け駆け」と言っていた。髪を乾かすこともせずに中途半端にタオルで水気を取った状態のまま俺もベッドの上に乗る。
ゆらはこの後のことを想像しているのかぴくりと体を震わせた。
「お前だって俺が風呂入れてる時にゆらにキスしただろ」
「うわっ、先輩相変わらず勘良すぎ」
「戻ってきたらゆらの顔が赤くなってたからな」
「なるー」
ゆらはゆら自身が思っているよりそういった感情が顔に出やすいと思う。そんなとこが可愛くてたまに意地悪したくなる。きっとそういうとこは先輩と同じなんだと思う。癪だけど。
「ゆら、くっきりと痕出来てる。色っぽい」
「っ、」
俺と先輩が付けたそれはゆらの肌を赤く染めていて、ゆらが蕾を咲かせた花のように思える時がある。
ゆらの片手を掴んだまま先輩がゆらの上から退く。掴まれていないゆらのもう片手を掴んで、先輩とは反対の位置からゆらを見下ろす。俺たちの影がゆらを覆う。まるで囚われた姫みたいだ。そんなお姫様をこれから抱こうとしている俺たちはなんだ?悪役だと犯罪っぽいから騎士とか他国の王子あたり?うん、それならベタだけど姫と想いを通わせて体を交えるってストって感じでいいな。相手が二人だってことはスルーで。
ゆらに近づいて影を濃くする。自分の影が見えなくなるのはゆらとキスをしているから。初めは顔を動かしたり足をばたつかせたりしていたゆらだけど、次第にそれがなくなっていく。そっと唇を離すとゆらの目には涙が滲んでいて、浅く呼吸を繰り返していた。
「は、…ね、たい、のに…っ、」
「もう、寝れないでしょゆら」
熱を帯びたゆらの首筋に俺の髪から水滴が滴り落ちた。その微かな刺激でさえも拾ってしまうのかゆらの体はまたぴくりと震えた。さっきの熱が残っているのか、それともさっき先輩がしたキスで熱をぶり返していたのか。それともその両方か。…ま、どっちにしろそんな溶けた顔で見上げられたら寝かせてあげられないんだけど。
俺がゆらの頬にキスをすると先輩も反対側の頬にキスをした。ああ、今度はそういうことかと瞬時に頭が判断して、どちらかが動けば鏡合わせのようにその動きを反対側でする。
薄いバスローブを脱がして、ゆらを裸に。少し触れただけなのに胸の先はまた硬くなり始めてる。
「ゆら、やらしい。下着つけてない」
「っ、それは…!」
「俺たちが濡らしちゃったもんな」
「っ、や、…おもい、ださせないで…!」
両手を掴まれているゆらは手で顔を隠すことが出来なくて目を閉じることでしか俺たちを遮れない。でも、それって視覚以外の感覚が敏感になるんだよね。それに恥ずかしがるゆらが最高に可愛くて早くあいしたい。
「そんなこと言ってゆらが一番思い出してるのにな」
「ですね」
ねぇ、ゆら。思い出したくないってことはそれだけ鮮明に、もしくは強く記憶に刻まれたってことでしょ?それを俺たちに言ったらこれからどこかでまた今日のこと思い出させちゃうよ。その度今みたいに顔を赤くしたら簡単に俺たちに食べられちゃうから気を付けた方がいいよ…って言っても無理だろうけど。
狼だって思われてもいいよ。狼って例外を除けば一夫一妻型だから一途だし、それに俺たちも誰でもいいわけじゃない。ゆらだから触れたいと思うしもっと深く繋がりたいって思う。
ゆらの肌に同時に触れていく。甘い声が漏れ出す。震える体はどんどん熱くなっていって、お風呂に入って汗を流したはずのゆらの体はまた汗ばんでいく。同じシャンプー類を使ったはずなのにゆらから香ってくる匂いは俺とは違う。肌も柔らかくて、唇にも舌にも指にも吸いついてくる。
「あっ、や…な、んで…っ」
ゆらがもどかしそうな声を出すのも当たり前なのかもしれない。俺たちは胸の先とかに全くと言っていいほどまだ触れていなくて、触り方もソフトだ。さっきとは違うアプローチにゆらの体は少なからず燻って発火の瞬間を待っている。今までこうしなかったということはないけど、燻った熱っていうのは思いの外熱いものだからゆらの体が熱を処理しきれなくて汗だったり、下が溶けてきたりする。早く熱を解放しろってゆらの体が叫んでる。
それにこうしてゆっくりと触れて感度を高めていくと女の子ってスイッチが入って感度が良くなるし気持ち良くなるんだって。あとは気持ちいいとこに触れながら今まではそうは思わなかったとこを同時に触れていくとそこも気持ちいいって感じるようになるみたい。そう、つまり女の子は全身が性感帯になるってこと。だから、ゆらをもっと気持ち良く、やらしくさせたい。俺も、先輩も。
「ゆらのすごく敏感なところにまだ触れてないのにここ、もう待ちきれないって感じだね」
「や、み、ないでっ…ちかげさっ、」
「本当、どんどん中からとろとろしたのが溢れてくる」
「いた、るまで…やぁっ…!」
両側からゆらの足を引っ張って広げて、その中心をじっと見つめる。ゆらの羞恥心も合わさってそこは更に溶けていく。
ちゅく、と音を立てて先輩がゆらのそこに舌を這わす。俺がさっき執拗に攻めたそこには触れないように溶けだしたそれを舌で掬い飲み込む。先輩が顔を離した次は俺が同様のことをする。ゆらの腰はもどかしそうに小さく動いて、足もぴくぴくと動いている。ああ、早くもっと深くあいしたいのに。俺ももどかしいよ、ゆら。
「っ、も、はやくっ…」
「どうしてほしいの、ゆら」
「(でた、先輩の意地悪)」
心の中で言ったはずなのにそれが聞こえたように先輩は「うるさいよ」と言わんばかりの笑みを浮かべて俺を見てきた。本当、この人って何者って感じだよね。
「っ、…さっき、みたい、に…」
「さっきみたいに?」
「……っ…おねが、まださわってない、とこ、さわって、」
恥ずかしくて目を閉じていたゆらの目が開いて、俺たちを涙で滲んだその目でみつめてきた。
ゆらのずるいのはこういうとこ。無意識にそうやって煽るからもっとゆらを求めたくなるんだよ。
「分かったよ、ゆら」
目で合図されて唇は胸の先へ。指は蕩けたそこへと向かわせる。ゆらがこれから来る快感を期待するような恍惚とした目になる。唇と指が目的の場所に到達するとゆらの体は求めていた刺激がようやく来た反動かすごく跳ねた。それに、ゆらの声がさっきよりももっと甘くてやばい。
「あっ、あ、っひ、」
ゆらの開いた口から唾液が零れ落ちる。それを見ながら胸の先を舌や歯で刺激する。たまに唇で挟んで引っ張ったりもした。さっきは浴衣を着ていて出来なかったこと。そのせいか指を締めつけるそこがもっときつくなった気がする。だけど中は変わらず熱くて柔らかくて奥へと誘われる。
「ひゃんっ…!き、もちいっ…あ、ああっ!」
「ゆら可愛い。もっと喘いで」
「ん、はぁ…あっ、あ…っ、」
「もっとその声聞かせて、ゆら」
理性も溶かしてもっともっと気持ち良くなろう、一緒に。
ぐちゅぐちゅと響く水音。痛そうなくらいに立ち上がっている胸の先。甘く艶めかしいゆらの声。ゆらがイく直前までそこを攻め続けた。
不意に俺たちが動きを止めゆらから少し離れるとゆらはまたもどかしそうに声を上げ、ゆらの体も俺たちを誘うように揺れたりひくついたりしている。
「さっきは俺が先に食べさせてもらったので今度は先輩からどうぞ」
「そのつもり」
先輩はゆらの体を横向きにして熱く蕩けたゆらのそこに侵入していく。甘く大きく響いたゆらの声。手がその快感に耐えるようにシーツをぎゅっと握りしめている。
「さっきより中がうねってる、ゆら」
「ひっ!や、あっ、あっ!っ、ふあっ…!」
「気持ち良さそうだね、ゆら」
「ひあっ、あ、いた、るっ、んんっ!」
ゆらの向いている方に移動して唇を塞ぎながら耳や胸の先を弄る。唇を離せばまたゆらの肌に痕を残すように吸い上げる。それを繰り返しながらゆらの蕩けていく顔を見つめる。
「やぁっ、…い、たる、あっ、みない、でっ」
「ゆらイきそうなの?」
「はあっ、ん、ひ、あっあっ…!」
「可愛い。またゆらのイく時の可愛い顔見せて」
キスを繰り返しながらゆらを見つめる。ゆらの体が反った瞬間、唇を離して可愛いその顔と声を堪能する。ああ、何度だってその顔も声も堪能したくなる。
「っ、ひぁ、あ、…っ、あああ――っ!」
「はっ…本当、たまらないな…ゆら」
愛おしそうに先輩がゆらにキスをする。
「じゃあゆら、今度は茅ヶ崎に気持ち良くしてもらいな」
「んっ、あ…」
先輩のが抜かれてもまだひくひくと物欲しそうに動いているそこ。ゆらの足に一度キスをして上を向かせた。
「…い、たる、」
「ゆら、いっぱいあいさせて」
先輩が甘いのはどっちだとぽそりと呟いた声を無視して俺はゆっくりとゆらの中へ入っていく。先輩が言ってた通りさっきより絡みついてくる。熱くて熱くて本当に溶かされそうだ。
ぐちぐちと音を立てるそこ。ゆらとくっつくほどに体を前に倒しながらゆらを揺さぶる。理性が溶けてしまったゆらの足が俺の腰に絡みつく。深く、深くゆらと繋がる。
「ゆらって本当はえっちだよね、すごく」
「そ、なことっ、ひあ!」
「だってそうじゃなきゃこんなに乱れないよ」
「あ、くっ、ふたり、のせっ、ふぅ…あっ!」
「俺たちのせいだけ?」
違うよね、と目で訴えるとゆらは視線を逸らした。本当は分かってるくせに。
「よ、っと…」
「ああっ…!ふ、かっ…や、…たる、だめっ」
反動をつけてゆらを引っ張り上げて座位にする。くぷっと音を立てながらさっきより深くゆらの中に入り込んだ俺。肌と肌が触れ合ってゆらの胸の先が擦れる。耳にダイレクトにゆらの蕩けた声が入ってくる。
「茅ヶ崎も結構意地悪だよな、ゆら」
「あっ、ち、かげ、さっ…」
「先輩ほどじゃないですよ」
ゆらの耳元で囁いて、無防備になった背中に唇を押し当てたり指を這わせたりする先輩。
全身を攻められてゆらの中がきゅうきゅうときつく締めつけてくる。…ねぇ、ゆら。もしかしてさっきもこうして締めつけてたの?だとしたらやっぱり、ゆらはすごくえっちだよ。
「はぁっ、も、…たる、いっしょ、にっ、あんっ」
「一緒にイきたい?」
返事の代わりにゆらからキスをされる。舌も絡めてきて、本当やらしい。
ゆらの言葉に応えるようにゆらのイイトコを擦り上げて鎖骨を吸い上げながらゆらを沢山揺さぶった。
「あぅ、あっ、…ひ、あっ、あああっ…!」
くたりと凭れてきたゆらを抱きしめてそっとキスをした。