両片想い。お互いゾッコンなので、こんな甘いかっちゃんかっちゃんじゃないて思われるかも。

天音ちゃん
初めは片想いて思ってたけど、明らかに爆豪からの態度に愛を感じるので、かなり悩んで(幼馴染だから?昔から知ってるから?)結論ちゃんと自分のことが好きなんだろなあ、と勘づく。

対する爆豪。絶賛勘違い片想い中。
んだこいつ距離近え警戒しろや…!変に勘違いされそうなことすんじゃねえよ!
周囲には無自覚牽制するのでバレてる。
永遠気付かない空回りかっちゃん



各場面ピックアップ

〜入学初日〜
入学前に母がたまたま緑谷母とスーパーで出会って、雄英のことを話し、当日緑谷と一緒に行くことに。

『出久〜』

「名前ちゃん!久しぶり!今日からよろしく、、じゃなくて会って聞きたかったんだ、何で雄英に、しかもヒーロー科!?憧れてたのは知ってたけどまさかそこを目指すなんて思ってなくて、名前ちゃんのことだから戦闘は避ける経営科とか普通科ならまだしも」

『い!ず!く!』

「はっ!ご、ごめん!」

『おはよう、出久もヒーロー科おめでとう!ずっとずっと憧れてたからよかったね』

「…っうん!」

『出久いつから個性発現したの?』

「え!?個性のこと、何で、」

『出久のお母さんに聞いたんよ、お母さん伝いだけど』

「お母さんが、そっか…」

『…海浜公園をオールマイトと掃除してたの、関係があったり?』

「ええ!?何で知ってるの!?」

『たまーに見てた、個性強化しようと思って、浮いてたらその辺りまで行ってね。オールマイトって細くなったりマッチョになったり、凄いねえ、トップヒーローだねえ』

「そそそ、そうだね!!すごいよね!でもこのことは内緒で…」

『内緒?何で??』

「あれは、その、オールマイトにも知られたくないことっていうか、テレビでも見たことないよね?だから、あの、知る人ぞ知ることっていうか、」

『とりあえず知られたくないことってのわかったよ、内緒だね』

「うん!!!」

トップヒーローは目立たないためにもプライベートは体型変えてるのかなあ、すごいなあ最近のサポートアイテムは。と本気で思ってる。



いざ1-A教室へ

『広くて迷ったけど』

「なんとかクラスまでたどり着けた…」

『扉おっきいねえ』

扉開けて中を覗くと、小さい頃からずっと憧れていた爆豪が。注意をした相手に対し、テメどこ中だァ?と不良さながらの返しをしていた。

『勝己、やっぱりいると思った』

「え、かっちゃんのこと知らなかったの?」

『うん、小学校ぶりだし、勝己のことだからここにくるだろうと思って』

「もしかして、名前ちゃんがヒーロー科にきたのって、」

開いた扉、そこでボソボソ二人で話していたら、すでに全員揃ったクラスの目が二人に注目する。
慌てる緑谷とちがい、全体を見回した後、ゆっくり視線を爆豪に向けると吊り上がった赤い目が驚愕したように名前を見ていた。
約三年ぶりに交わった視線に、心がぎゅうっと苦しく、でも嬉しくて、自然と笑みが綻ぶ名前。軽く手を挙げ、爆豪の名前を呼ぼうとした瞬間、爆豪に自己紹介をしていた飯田が二人の前に来る。

『出久知り合い?』

「えっと、試験会場が一緒で、その時少し話したんだ」

『ほ〜』

席順が名前の順になっているので、星詠は爆豪と緑谷の間。
席に向かう時に、爆豪の視線を痛いほど感じたが早く着席しないとなので、視線を合わせて微笑むだけ。

入学式そっちのけで、体操着に着替えてグラウンドへ。。
準備するため時間ができたので、ようやく爆豪と話そ…と思ったら、女子たちに声をかけてもらいそのまま更衣室へ。
向かいながら自己紹介は済ませた。

始まった個性把握テスト。
爆豪のハンドボール投げには開いた口が塞がらなかったのに、お茶子の∞記録にこちらもびっくり。
ヒーローらしい記録が出たのは、50m走と立ち幅跳び、ハンドボール投げ

50mは何も考えずに星に乗って加速したら、止まれなくて相澤先生に助けてもらった。デコピン喰らわされた。
ハンドボール投げは星に乗せて飛ばしたら、バランスが難しくて途中で落としてしまった。勝己みたいに星のエネルギーで飛ばせばよかったかな。とか。

何より驚いたのは、出久のハンドボール投げと壊れた指。
同じく驚いた勝己が飛びかかろうとして、相澤先生にぐるぐる巻きにされていた。
同タイミングで飛び出した私は、出久を心配していたと見抜かれたので捕縛はされなかった。

『出久…!指、ゆび、』

「だい、じょうぶ!まだやれるよ!」

『でも、でも、、見てる方も痛い!』

「ご、ごめん、」


体力テスト後、保健室。


「ちゅーーーー」

『ひええ、ちゅう、ちゅう、て』

「個性だよ、何を照れてるんだか」

『す、素敵な、個性ですね』
恥ずかしくて直視できません。


校内敷地内で、出久と帰ろうと歩いていたら飯田。
そしてお茶子。

「名前ちゃん〜!まって〜!」

『お茶子!お茶子も駅まで?』

「うん!一緒に帰ろ〜」

『かえろかえろ〜』

改めまして、自己紹介。

「飯田天哉くんに、緑谷…デクくん!だよね?」

『お茶子、デクじゃなくて、出久だよ』

「え!体力テストのときにばくごー?て人が、」

「でもデクって、がんばれ!て感じでなんか好きだ私!」
「デクです!」

「緑谷くん!?」
『ちょろいねえ』
でもこの二人、なんか雰囲気似てて和むな、とか考えてる。
相変わらず天音以外に女慣れしていない。


爆豪と席は前後だけど、いつもギリギリ遅刻しない時間に登校する天音。
授業合間の休憩は片付けたり準備している間に女子が近くに来てくれてお話しする。お昼も女子と。
なんだかんだ爆豪と話せずのままで、翌日のヒーロー基礎学

轟&障子と同チーム。
個性活躍せずに轟が建物全体凍らして終わり。
戦闘前後にちょっと話したから轟と少し仲良くなる。

放課後、出久と爆豪以外が教室でトーク中。
改めて自己紹介や戦闘の振り返り
話は緑谷と爆豪の戦闘に。

「緑谷と爆豪の戦闘すごかったね」
「爆豪は戦闘センスえぐいな」
「デクくんも、その爆豪くんについていけてる感じだったし!」

みんなが爆豪爆豪言ってるので、一人だけ勝己て呼ぶのちょっと恥ずかしいのでは?好きってバレる?となる。
出久はすでに呼んでいるし、恋愛感情がないので。

保健室から戻ってきた緑谷を追いかける天音。
でも二人の話もあるし、と柱の裏に隠れて出る機会を伺っていると、出久の個性が人からの貰い物と聞いてしまう。
特に気にはしない。そっか、もらえたんだ、よかったね。ぐらい。

勝己が涙ながらに、ここから強くなると出久に宣戦布告し、去っていくが、オールマイトが励ましに来たのか、言葉を紡いでいるが、たった今自分で気持ちを持ち直した勝己はすぐに離してもらい再び歩き出す。

わたしも、話したい

緊張するけど、このまま話す機会を逃したくない、と一歩踏み出せば、あとは身体が勝手に門を潜り抜けた勝己の元まで駆けていた。
すれ違いざまに出久とオールマイトにはさよならを告げた。

『勝己…!』

「……ンだよ」
『あの、ね、』

背後から声をかけたら、体は少しビクッとしていたけど振り向いてはもらえず。
そういえば、自分の感情で声をかけてしまったが、さっきまで涙を流していたからタイミング悪かったかも、とか、もしかしたら勝己は話したくなかったかも、とか、自分勝手に考えていたかもしれない、と悪い方に考え出したら涙が出そうになってきた。

『かつき…』

話したかった、会いたかった、追いつきたかった
声が震える。

「あ?」

勝己が振り返り、昨日ぶりに視線が交わった。
言葉はあれだけど、声はちゃんと柔らかさを含んでいて、切なくなった。

「…んな顔すンな」
『だって、んん、私ね、』
「…ん」
『かつきぃ〜…』
「日本語しゃべれや」

優しさが溢れる呆れたような顔も、三年越しに向かい合えた勝己に、抑えてた涙が流れてしまった。

『勝己に、追いつきたくて、ここにきたの』
『勝己なら、絶対ここ受けると思って、』
『勝己と同じになりたくて、』
『だからね、勝己、』

まとまらない感情をなんとか口に出す天音に対し、先程緑谷に感情をぶつけた爆豪は冷静になっていた。
が、出会った頃から今までなによりも大事に想ってきた幼馴染のここにきた理由が自分だということや、三年ぶりの名前を連呼する姿に自分の感情が激しく波打っている。

ンだよこいつ、勝己勝己って、久々っつっても俺は何度か目に入れてたから久々っつーわけでもねえけど、面と向かって話すのは三年ぶりで、昔より垢抜けた顔とか、丸みを帯び女性らしく発育した身体とか、俺を見るその目が、、

「ダァーーー!!」
変態か俺ァ!!!

『勝己?え、どうしたの?』
「何もねえよ!」

そのまま歩いて行ってしまう後ろ姿に、追いかけていいのか悩んで足が動かず立ち止まっていると、チッ!て舌打ちと普段より小さな声が。

「…帰ンぞ」
『うん…!』

幼稚園から同じなのでご近所さん。
帰る方向は同じ。
足を進めたが、最後にもう一度振り返り、まだいる出久に手を振る。ついでにオールマイトにも頭を下げる。

二人で並んで歩く。

『勝己、個性また強くなったねえ』
「当たり前だ、俺が目指してんのはトップだ。圧倒的な差で奪りにいく」
『かわってないね』
「あ?」
『羨ましいぐらいの向上心』
「バカにしてんのか」
『そんなわけないでしょ?尊敬だよ、尊敬』

横で歩けるのが嬉しくて、にこにこしながら爆豪の顔を見る。
その視線に気付きそちらを振り返る爆豪。

『昔よりも、かっこよくなったね』
「ンなっ、」
『筋肉ついた?身長ものびて、、あ、昔もかっこよかったよ?でも今はもっともっと』
「〜〜〜!!もう黙れ!変なこと言ってんじゃねえぞ!」
『ええぇ、』

変なことじゃないのに。
理不尽だなあて思いながら横を見ると、そっぽを向いた勝己の耳が微かに赤みを帯びていた。
それに私もなんだか照れ臭くなって、軽く俯きながら二人無言で帰路についた。


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