体育祭
第1種目、障害物競争。
スタート地点、ぎゅうぎゅうで押し合う中、轟の氷結で足元を凍らされていくので、急いで星に乗り浮く。
同じように避けた数名が轟を追いかけるように進む。
ぷよぷよ浮いているだけで正直クリアできた。
ロボインフェルノも上空から避けれたし、綱渡りも浮けばいけた、地雷も浮けば問題なし。
ただスピードの調整は未だできないので、ゆっくり進んで何とか42位以内。
「天音ちゃん落ち着いとるね」
『いやあ、気を抜いたらスピードマッハになっちゃうから、また相澤先生に怒られるとこだったよ。調整難しい』
「天音もだいぶ個性使い慣れてきたよね」
『だよねだよね、浮けるし攻撃もできるようになったよ』
「前までは出来んかったん?」
『そうなの。個性強化しようと思わなくて、いつもはこれ出して動かしてたぐらい』
指先に星を宿してふよふよ動かす
「ちゃんと見たん初めてやけど、綺麗やね」
『えへへ〜』
個性褒められ嬉しい天音
第一種目の順位発表後、第二種目、騎馬戦。
2〜4名で自由に騎馬を組む。
全員に順位に応じたポイントがつく。最下位から5ポイントなのに、一位だけ1000万ポイント。
チーム決め交渉の15分
『うえぇ、どうしよ』
できれば同じクラスの人と組みたい。
出久の方を見るとぶつぶつ考えているみたいだけど、誰も近付こうとはしていない。
轟は既にメンバーを決めている。
勝己は、やはり実力もあり人気だからかA組数名に言い寄られている。
周りを見ても固まってすでにチーム決めてる人ばかりで。
神頼みで出久のところに行こう。
先ほどと同じ場所を見ると、出久から声をかけてもみんな1000万の数字にびびってそっと距離を置いていく。
これなら、出久と組めそう…!
『いずっぐえぇ』
一歩進んで声をかけようとしたところで体操着の後ろ襟を引っ張られた。
ほのかに香る甘い香り。
「オイゴラァ…!どこ行くんだ、ア?」
『に、人気者様がどうしてこちらに』
「質問に答えろや」
『出久まだ一人だし、一緒に組もうかな、とか』
「アァ!?…テメェはこっちだ」
『…あれ、他の人たちは、』
「個性見て二人選んだ、あとはお前だけだ」
『え、私を選んでくれるの?』
「…足引っ張んなよ」
『…やっぱり出久に、』
「ンだと!?いいから来い!」
『ひょえぇ〜』
腕を引っ張られ、決めたチームのところに連れて行かれる。
「お?星詠?」
「急にどっか行ったと思ったら、誘拐してきた感じ?」
「うっせエ!誘拐じゃねえよ!!」
『切島と瀬呂だあ、選ばれてよかったねえ』
「お前も選ばれ、、脅迫されてね?」
『脅迫はされてないけど、誘拐はされたかな』
「一人は決まってるて初めに言ってたから誰かと思ったら、星詠かあ」
『え?』
「星詠の個性あんま知らねえけど、、爆豪いいんか?」
「星だよな、浮いてるイメージ」
『そう、星〜!』
さっきのお茶子に見せたように、指先から星を出してふよふよ浮かせる。
「へー!そんなこともできんのか!すげえ!」
「綺麗だなあ」
『んふふ、ありがと、がんばろうねえ!目指せ一位〜!』
また個性褒められて嬉しいにこにこ
「あ〜、女子だ」
「癒されるねえ」
「テメェら…!気ィ緩んでんじゃねえよぶっ殺すぞ」
「まあまあ、星詠の言うとおり獲るぞ!」
『お〜!』
『はじめから私と組もうとしてくれてたんだ?』
「…たりめェだろうが」
『…期待に応えれるようにがんばるね』
騎馬戦スタート。
物間チームにハチマキとられる。
挑発的な物間に、しっかりのる爆豪。予定変更、緑谷ではなく物間へ。
爆破込みで殴りを入れたが、かわされ反撃の爆破。
「爆豪、お前もだだかぶりか!?」
『わーあ』
次は切島の頭に触れ、爆豪の爆破をコピーした硬化で防ぐ。
「俺も!?まただだ被りか!?」
「違え、こいつコピーしやがった」
そこに別チームも割り込んできて、ボンドの攻撃に怯む。その隙に逃げた物間はしっかり煽りも残して。
「追えェ!!!」
「まて、さっきのやつのボンドが、、あれ!?」
『守ったよ!』
「やるぅ!」
ボンドの攻撃が足元狙ってたのが見えて、星の盾で被害受けそうなところは守っていた。
残り一分
追いかけ、近付いたら飛び出した爆豪が、相手の個性空気凝固に一度阻まれたが、殴りで破壊し、二つハチマキを奪る。
ただ、ポイントの高い爆豪ハチマキはまだ向こうが保持してる。
4位には入ってるが、トップを目指す爆豪はこれで満足しない。
「まだだァ!!」
「はあ!?」
「完膚なきまでの一位なんだよ獲るのは!!」ポコポコ
『切島の頭殴らないであげて』
取り戻すため、爆豪の考えを察知したみんなが動く。
瀬呂がテープを伸ばし、向こう側の壁に貼り付ける。天音が足元に全員乗るぐらいの星を展開し全員乗ってから数センチだけ浮く。そして加速に爆豪が手のひら爆破で超スピードのまま物間騎馬に近付き、奪還成功。
「次ィ!デクと轟のとこ…!」
残り10秒。
「やれェ!」
『ん!』
氷壁を星の弾丸で崩す。
爆豪が氷壁を崩して開けるよりも、天音が崩すと同時に突っ込む方が効率がいいから。
1000万ポイント持ってる緑谷に飛びかかろうとしたが、雰囲気から轟が所持してることを把握し、即座に向きを変える。
が、
「タイムアーップ!!」
飛び出した爆豪はそのまま地面にぺちっと落下した。
結果は二位。
『あー、、惜しい』
「B組の横槍がなけりゃなあ、」
「つーか星詠、あれよくわかったな」
『あれ?』
「緑谷たち囲んでる氷壁、爆豪のやれえ!で、よく壊せたなーて思って!」
『わかるよ〜、でも瀬呂もB組追いかける時!ナイステープ!』
「いやぁ、爆豪の指示が明確だっただけで」
『それに即対応できるのがすごいよ。…満足できてない人いるけど』
倒れたまま地面をダンダン悔しさで叩いている爆豪の前にしゃがみ込むと、勢いよく状態を起こした爆豪の顔と顔がなかなかの至近距離。
『わ。…無事に通過したね』
「一位じゃなきゃ意味ねえンだよ…!」
『ごめんねえ、足引っ張っちゃった』
「…ンなこたねえだろーが」
『…んふふ』
下顎突き出して一位取れなかったことはすごく不機嫌だけど、天音が足を引っ張ったなんて微塵も思ってない。
1時間の昼休憩。
いつもは女子メンと食べているが、流れで騎馬戦メンバーで食堂に向かう。
『あ、わたし出久に渡す物あったんだ』
「あ?後でいいだろ」
『ハンカチだから、お昼手洗う時必要かなって』
障害物競走の時に顔面汚れてた時に使ってねと貸してくれた。
『すぐ戻るから席取りよろしく〜!』
「おー!」
「早く戻ってこいよ〜、…お?」
さっき轟と二人で歩いて行く方向は見てたからそっちに向かって行くと、後ろから手首を掴まれる。
『え?』
「テメェ一人だと戻ってこれねェだろうが」
『そこまで方向音痴じゃ』
「アァ?」
『…一緒に来てくれる?』
「ん」
緑谷のことなんて視界に入れてなかった爆豪はおとなしく天音の後ろに続く。
関係者専用の道を進んでいくと、二人の声が聞こえる。
ここ曲がったところかな、と思い曲がろうとしたが、爆豪がまたまた後ろから引き止める。
『んぅ?』
「静かにしろ」
声を出さないように後ろから口元を覆われ、こくこく頷く。
距離が近いが、緑谷と轟の会話の内容が聞こえそちらに意識が向く。
___個性婚
これは、聞いていい話なの?
と思うが爆豪も動かず。聞き耳を立てる。
ごめん轟。
話し終えた二人はそのまま外に歩いて行く。
そろそろいい?と口元の手をポンポン叩いて視線を爆豪へ。
思考停止爆豪は今の体勢を思い出し、目をガン開き声をあげた。
「…抵抗しろやァ!!」
『ぷあっ、理不尽だ!』
緩んだ手から口を出す。
そのまま食堂方面へ足を向けた爆豪の後ろを追う。
『聞いちゃってよかったかなあ』
「他人の家庭事情らどうでもいいだろ」
『しっかり聞いてたのに。個性婚かあ、確かに炎と氷ってすごいよね、どんなに暑くても冷やせるし、逆も然りってやつかなあ』
「はっ!どんな個性でも関係ねェ。俺がトップになるのは変わんねえよ」
『私が轟と結婚したら星と炎と氷なのかなあ…』
「…は?」
『流石に三つとかは遺伝しないのかなあ』
あれ、これはセクハラかな?と考えたところで、爆豪の様子がおかしいことに気付く。
『勝己?』
「半分野郎と…?気色悪りィこと言ってんじゃねえぞ…!」
『爆破と炎とかも合わさればすごい火力になりそうだね』
「………もっと気色悪りィこと言ってんじゃねえ!!!」
『想像ならタダだし、色々組み合わせ考えたら楽しいよ?』
「考えねェわ!!」
『爆破と星だと、星に爆破付与とか?星飛ばして爆破してってすごく強そうだよね』
「…爆破と星?」
『まあ実際、自分の子供だったらなんでも可愛いよねえ』
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